セントラル・オーストラリアにあるテナント・クリークは出発したダーウインから南下1000キロ走ってようやくたどり着く。起伏に富んだ日本の地形からすれば、見渡す限りのゴツゴツ岩とユーカリの若い林がどこまでも続く大地に、カメラを構える事も少なかった。
口笛も吹き演歌もナツメロも喉が乾くほど繰り返し、それでも続く直線には、ほとほと飽きた状態だった。何か変わったものを見たい衝動が湧いていて、ガイドブックの奇妙な岩の写真に釘付けになるのは当然であった。そこは町から更に100キロ走ったあたりから、ごろごろと奇岩が現れ始めた。アボリジニの聖地のひとつでもある デビルズ・マーブルの異次元の土地であった。このコロンブスのたまご!ゴロンといきそうでいかない。
写真の卵は高さ3mほどで大きいの小さいの半分成りがけが点在している。
ここから更に南下400キロ程で、僕の好きなアリス・スプリングスの町に着く。