砂に残る力強い足跡、この形から筋肉質の動きのいい若者か、スレンダーな女性のものと想像した。指先の様子からゆっくりと歩いての跡、時間もそんなに経っていない数分前のもののようだが、前方を見てもその主らしき人は既にいなかった。
砂浜を歩いていると何処からか流れ着いたものや、波風に集められた不思議な形のもので、空想したり感じて歩くのも楽しい。僕のプリント作業する机の隅には、記念に少し変わった石ころや貝殻、流木の破片などゴロゴロしていて、それぞれ何処で集めたかもみんな覚えている。後日写真にしてここで紹介しようと思っているが、釣りをしている僕のボートに近づいて来たワニに似た流木コレクションはちょっと笑える。
やはり時間を感じてしまうのが,砂浜のこんな光景だ。
今日は全てが過ぎ去ると思うより、自分の時間と共に歩んで行くにして、手に持った白い貝殻を見ながら、自分のこれからを考えた。