雲は山肌をへつって谷に落ちる。分かれていた雲がいよいよぶつかりそうに迫って、動きを止めた。僕はここでこれから何が展開されるか、カメラを構えて待つ事に。雪を冠った山の重なる向こうの雲も、明るくなったり暗く覆い始めたりしていた。
ぱらぱらと雨粒が落ちて来て慌てて、冠っていた帽子をカメラに掛けた時だったか。時空の入り口が開いたように、すっすっと山が雲を吸い集める様に見えたのだ。
偶然に見えているだけかも知れなかったが、果てしない空想えの入り口には充分でもあった。
今日はPCモニターから離れて観る方が良かろう、時空の入り口が画面にまだあるかも知れませんからね(笑)